メキシコシティで暮らすmangoの超・私的通信


by mangorico3
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2008年 05月 26日 ( 1 )

電車に揺られて

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メキシコで主な交通手段は車です。
日本では電車に乗って旅に出るのは一般的ですが、メキシコでは他の町に行くとなると、長距離バスか飛行機を利用するしかありません。
また、郊外の町や村からシティに働きに来る人は、毎日バスと地下鉄を乗り継いで通っています。
しかし、悪化する交通渋滞を緩和しようとメキシコ市(政府かな?)は郊外とメキシコシティを結ぶ鉄道を開通させました。
もっとも、以前から貨物運搬に利用されていた駅と線路を整備してのスタートです。
写真のブエナビスタ駅から北部に向かって線路は伸び、メキシコ州に入っていきます。
私は、その新しい鉄道の試乗会に行ってきました。

試乗会は無料です。
3週間にわたって、土曜・日曜の午前と午後の部に分けて行われました。
電車に乗るには、まずチケットを貰うために並ばなければなりません。
メキシコ人はタダのイベントが大好き!そして並ぶのも全く苦痛ではありません。
私は、チケット配布の2時間前から並び始めましたが、早い人は3時間前から待っていました。
お年寄りも、家族連れも、若いカップルもいます。
並んでいると、ピーナッツなどのおつまみを売るリヤカーや、かき氷屋がやってきて大繁盛の様子。
ぼりぼり食べながら、じっと列に並びます。
チケットをもらうと、今度は電車の出発時間まで、また列を作って待ちます。
合計3時間・・。
ディズニーランドのアトラクションばりの人気ですね。

さてさて、新しく整備された駅舎はとてもきれいで近代的。
切符ではなく、日本でも一般的になっているプリペイドカードになるそうです。
制服を着て、よく訓練されているような駅員さんが案内してくれます。
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「電車がまいります。黄色い線の内側でお待ち下さい」というアナウンス。
日本では当たり前ですが、メキシコの地下鉄にはそんな親切なアナウンスはありません。
この電車は、今までのメキシコの電車とは違うぞ!
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赤と白を基調とした車内、網棚はガラス板、カフェで使われてそうな証明、「安全のため、車内はビデオカメラで監視されています」という表示、そして冷房!
すべてが新しく、美しく、そしておしゃれ。
乗客も初めて見る電車に大興奮。
先頭車両に座ろうと我先に駆け出す人、いろんな座席に座ってみる人、窓ガラスにへばりついて外を眺める人、記念写真を撮る人、などなど。
(私はここで、2度も一緒に写真を撮ってくれとせがまれました)
電車が動き出すと、思わずもれる拍手。
車内は、一体感に包まれていました。
地下鉄でよくある、物売りの声色をまねるお兄さん。
もしかすると彼は、本当に物売りかもしれません。
最新の技術とデザイナーの手によるこの電車、実際に使用するのはそんな世界とは縁遠い、貧しい人たち、中流階級よりも下の人たちです。
格差社会であるメキシコでは、お金持ちの人たちは相変わらず、ドアtoドアの自家用車を利用するでしょうし、貧しい人たちと同じ空間を共有するようなことはしないからです。
用意されたハコとそれを利用する人たちとのギャップを感じてしまいましたが、見かけだけではなく、今までの地下鉄よりも快適になっていることはたしかです。
「次は○○駅」という車内アナウンスも、日本では当たり前ですが、メキシコの地下鉄にはありませんでした。
おろしたての電車はまだ、人の気配をまとっていなくて、少しよそよそしくも見えましたが、これから少しずつ馴染んでいってみんなの足となるのでしょう。
落書きされたり壊されたりすることなく、末永く愛されるといいなあと思いました。
実際に運行され始めたら、また乗ってみたいなあと思います。
その時にはきっと、また違う顔を見せてくれるでしょうから。
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by mangorico3 | 2008-05-26 11:08 | メキシコシティ